21.1.14

Sharpen a leather cutting knife

ブログについての考え方が最近変わってきました。

例えばレザークラフトや服飾の技術的なことを書いても、プロから見たら「それって当たり前やん」ということも多いので、わざわざ書くことは控えてきました。

けれど、いいなと思って手に取って、楽しんでくださる方にとってはプロにとっては当たり前のことも、当然当たり前のことではないのです。

同じ技術であったとしても、作り手独自の言葉でその時、そこに込められた思いだったり、作り手がいつもは気付かない些細なことだったり、そんなことを書くこともいいのかなと。

そのものに込められた、作り手のパーソナリティーだったり、ある一品の製作に関する過程や背景を紹介することで、極端な話ですが、一本、一針のステッチにも何かしらの意図や葛藤があったりすることを一つのストーリーとして楽しんで頂ければ、結果的に所有してくださる方の嬉しさも増すことにつながるのかと。

あと、昔のブログを自分で見返してみて、「ああ、こんなこともあったな。」と振り返るきっかけになるのもたまには楽しかったり。

と言う訳で本日は革包丁を研ぐ話にお付き合いください。




革包丁を研ぐ。
指先が刃と砥石にかすかに触れる感覚を頼りに行う。

一つの儀式のようなものでもあって、
心が静まって、集中していく過程が良い。

良く研がれた包丁は、
革に吸い込まれるように、革を分断する。

切ると言うよりも、「分ける」という感覚が近い。

ある程度の厚みがあっても、
音を立てずに分かれて行く。


抜き型をつくり、クリッカーと呼ばれる機械を使うと
一瞬で複雑な形も取れてしまうが

それでも素材を手で裁断することは
素材に触れる上でとても大事なことだと思う。

だから抜き型に頼らない、
「手断ち」にこだわる職人も多い。

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